雨漏りの原因がわからないとき必見!9つのチェックポイント

「何度見ても、どこから水が入ってるのかわからなかった…」私もリフォーム会社に入る前はそんな経験をした一人です。
実際にプロの診断でようやく見つけた原因と、そこに至るまでの過程を元に、この記事をまとめました。

まずはご相談ください!お家のご相談、お見積りは無料でプロが診断いたします!
目次

1. 雨漏りの原因が「わからない」と感じる理由

1. 見た目では判断できない雨漏りの特徴

雨漏りと聞くと「天井から水がポタポタ落ちてくる」というわかりやすいイメージを持たれる方が多いですが、実際にはそう単純ではありません。多くのケースで、雨漏りは目に見える形で現れないことがあり、それが原因特定を困難にさせています。

たとえば、壁の内側や天井裏でじわじわと水が浸入していても、表面に出てくるのはごく一部です。その場合、目に見えるのは小さなシミ程度で、実際の漏水箇所は数メートル離れたところにあることも。**「雨が降るたびに湿気っぽいけど、水の跡はない」**というケースも多く、これは建材が吸水してしまっているために表面に現れない状態です。

また、最近では断熱材やボードで壁がしっかりと覆われている住宅が多く、雨漏りの症状が表面に出にくい構造になっています。雨水が徐々に内部を伝っていても、目に見えないまま家の構造材を劣化させていることも珍しくありません。

さらに厄介なのが、**雨漏りが「雨が降ってすぐ」ではなく、「数時間後に起こる」**といったタイムラグを伴うケースです。これは水が建材の間を移動してから室内に出てくるためで、「どこから漏れているのか?」が一層わかりにくくなります。

このように、雨漏りは「目に見える場所」と「水の侵入している場所」が一致しないことが多いため、目視だけで判断するのは非常に困難です。市販のシミ止めスプレーや防水テープで応急処置をしても、根本的な解決にはならず、気づかないうちに構造内部が腐食してしまうリスクすらあります。

雨漏りの初期症状は、見えにくく、気づきにくい。だからこそ、「見た目に異常がないから大丈夫」とは思わず、少しでも違和感を覚えたら専門家に相談することが重要です。

2. 時間帯や天候によって症状が変わる

雨漏りは常に同じ症状が出るとは限らず、時間帯や天候の変化によって発生のタイミングや場所が変わることがあります。これが「原因がわからない」と感じる大きな要因のひとつです。

たとえば、昼間は何の問題もなかったのに、夜中になって天井からポタッと音がし始めたというケース。これは、建材の膨張・収縮や、温度差による結露、そして水の流れが変わることによって、雨水が新たな経路をたどって漏れ出すことが原因と考えられます。

また、強風を伴う雨のときだけ雨漏りが発生するという場合もあります。これは、普段は防水できている箇所でも、風雨によって横から吹き込むような状況になると、水が隙間から入り込んでしまうからです。つまり、晴れの日や弱い雨のときにはまったく症状が出ないため、「原因がない」と誤解されがちなのです。

さらに注意したいのが台風や長雨の翌日に症状が出るケース。屋根裏や壁の中に水が溜まり、それが徐々に染み出してきた結果として、雨が止んでから時間差でシミや水漏れが現れることがあります。この「タイムラグ」があるせいで、調査時に雨漏り箇所が特定しづらくなってしまうのです。

湿気や温度差も関係します。冬場の冷え込んだ夜にだけ雨漏りの症状が出るような場合、雨漏りではなく結露との混同も考えられます。結露であれば根本の対処法はまったく異なるため、見極めが非常に重要です。

このように、雨漏りの症状が一貫していない=原因が不明に思えるというのはよくあること。症状が出たときは、発生した日時・天候・風の有無・前回との違いなどを記録しておくと、後で原因特定の重要な手がかりになります。

3. 雨漏り箇所と水の侵入口が異なるケース

雨漏り調査の中で最も難航するのが、「水が漏れてきた場所=水が入った場所ではない」というケースです。これはとてもよくある現象で、雨漏りが原因不明に思える最大の理由のひとつでもあります。

住宅は、屋根から基礎まで多層構造になっており、水は高い場所から低い場所へと重力に従って流れていきます。しかしその経路は直線ではなく、屋根裏、壁の中、配管まわりなど複雑に入り組んだ通路を伝って、全く違う場所に現れることがあります。

たとえば、実際に起こりやすいのが「2階のサッシから浸入した水が1階の天井にシミとして現れる」ケース。原因が2階にあるとは思わず、1階の天井ばかりを調べても、根本は見つかりません。

また、屋根に小さな亀裂があるだけでも、そこから浸入した水が垂木や断熱材を伝い、数メートル離れた場所で天井裏からポタポタ落ちてくることも。見た目の症状と実際の原因の距離があまりに離れているため、経験の浅い業者では発見できないこともあります。

さらに、水は最も流れやすいルートを選ぶ性質があります。ちょっとした隙間や凹みに水が溜まり、そこからある日突然漏れ始めることも。このときは「今まで大丈夫だったのに、急に雨漏りした」と思ってしまい、原因が余計にわからなくなります。

このような現象は「毛細管現象」や「逆流現象」などが関与していることもあり、専門的な知識と経験がなければ特定は困難です。プロの雨漏り診断士が「散水試験」や「赤外線サーモグラフィ」などを駆使して行う調査が有効な理由もここにあります。

雨漏りの症状が出ている場所が必ずしも原因ではない。これを理解するだけでも、誤った修理や無駄な補修を避けることができます。

※当社の場合は、散水試験で雨漏りを診断することもあります。散水試験は雨漏りが生じている可能性が高い箇所に水を撒き、該当箇所に最適な施工をします。しかし、全ての雨漏り箇所を特定できるわけはないデメリットがあります。また、依頼主様に精神的負担がかかることもあるので、散水試験を希望するときには、しっかりとご相談させていただきます。

原因不明の雨漏りが発生する主な原因

1. 屋根材の劣化や破損(見えにくいヒビ)

雨漏りの原因として最も多いのが、屋根材の劣化です。しかし、厄介なのはその多くがぱっと見ではわからない微細なヒビやズレによるものだという点です。

スレートや瓦、金属屋根など、どの屋根材にも寿命があります。紫外線・雨風・温度変化などに長年さらされることで、少しずつヒビが入ったり、ずれたり、コーキング部分が剥がれたりしてしまいます。これが水の浸入口となるのです。

ただし、こうした劣化は屋根の上に登って間近で見ないとわからないことがほとんどです。さらに、屋根の構造によっては雨が吹き込む方向でしか水が入らないこともあり、「毎回漏れるわけではない」=原因が特定しづらいということにつながります。

特に注意が必要なのが谷板金や棟板金の隙間です。板金の劣化や釘の浮き、シーリングの剥がれなどがあると、そこから水が入り込みやすくなります。にもかかわらず、ここはプロでないとチェックが難しい場所で、見逃されやすいのが実情です。

また、屋根材の重なり部分に毛細管現象が起こり、水が屋根材の内側を逆流するようなケースもあります。こうなると、通常の視認では発見不可能です。

このため、屋根が原因と思われる場合は、**高所点検に対応した業者(ドローンや屋根登頂調査)**によるチェックが必須となります。DIYで無理に屋根に登るのは非常に危険なので避けましょう。

2. 外壁のひび割れやシーリングの劣化

雨漏りと聞くと「屋根から水が入る」と思いがちですが、外壁からの雨水侵入も実は非常に多い原因のひとつです。特に、築10年以上経過している建物では、外壁の微細なクラック(ひび割れ)や、目地(シーリング材)の劣化が進行している可能性があります。

まず、モルタル壁やサイディングボードのクラックは、肉眼ではわかりにくいものも多く、髪の毛ほどの細さのひびでも水が染み込む場合があります。特に縦に伸びたクラックは、水が伝いやすいため注意が必要です。

そして、外壁材と外壁材の間を埋めている**シーリング材(コーキング)**も要チェックポイント。これが経年劣化で痩せたり剥がれたりしていると、隙間から雨水が内部へと入り込んでしまいます。**外から見ただけでは目立たない「内部からの剥離」**などもあるため、見逃されがちです。

さらに、外壁材の裏側には防水シートが施工されていますが、これも経年で劣化してしまうことがあります。一度水がシートの裏に入ってしまうと、そこから壁内に回り込んで別の場所に雨漏りとして現れることもあり、原因特定が困難になります。

加えて、台風や強風雨時には横殴りの雨がクラックや隙間から吹き込む可能性が高く、通常の小雨や縦方向の降雨では症状が出ないことも。「雨の日なのに漏れていないから大丈夫」と思っていても、特定の条件下では雨漏りが顕在化するのです。

このように、外壁のひび割れやシーリングの劣化は、日常生活では気づきにくいものの、確実にリスクを高めます。定期的な点検や、築10年を目安に外壁の塗装・シーリング打ち直しを検討することで、雨漏りの予防につながります。

3. ベランダやバルコニーからの浸水

見落とされがちですが、ベランダやバルコニーからの雨水浸入は、雨漏りの原因として非常に多いポイントです。屋根や外壁ばかりを疑っても原因が特定できないときは、ぜひベランダ部分をチェックしてみましょう。

特に注意したいのが、床面の防水層の劣化です。ベランダやバルコニーには、ウレタンやFRP(繊維強化プラスチック)といった防水層が施工されていますが、これも年数が経つとひび割れや剥離を起こし、水が浸み込むようになります。雨水が防水層の下に入り込むと、そのまま住宅の構造材に到達して、室内の天井や壁にシミとなって現れることがあります。

さらに見逃せないのが排水口(ドレン)の詰まりです。落ち葉やゴミ、砂などが排水溝に詰まると、雨水がうまく排出されず、ベランダに水が溜まってしまいます。通常は一時的な水たまりで済むものの、大量の雨が降った際には溢れたり、サッシ下から室内へ浸水したりすることもあります。

また、手すりの取り付け部や壁との接合部のシーリングも劣化しやすい部分です。微細な隙間からじわじわと水が浸入し、見えない部分で雨漏りが進行することがあります。表面には何の変化も見られないため、プロの目でないと気づかないことが多いのが現実です。

加えて、ベランダの真下にある部屋で雨漏りが見つかった場合は、バルコニー下の構造材や接合部の隙間からの浸入が疑われます。2階のバルコニー下の天井部分や1階の天井裏を調査することで、原因が見つかることがあります。

これらのトラブルを防ぐためにも、定期的な排水口の掃除や防水層のチェックを行うことが大切です。築10年を超える場合は、防水層の再施工やシーリングの打ち直しを検討しておきましょう。

4. サッシまわりや換気口の隙間

窓枠(サッシ)や換気口のまわりも、見落とされやすい雨漏りの侵入口です。屋根や外壁に問題がなさそうでも、実はこうした“穴のあいている部分”から水が入ってくることが多くあります。

特にサッシまわりは、窓枠と外壁材の境界部分にシーリング材(コーキング)が充填されており、このシーリングが経年劣化によってひび割れや剥がれを起こすと、そこから雨水が侵入します。

また、アルミサッシの構造上の隙間も要注意。サッシには「水抜き穴」が設けられており、雨が吹き込んでも排出できるようになっていますが、この排水ルートが詰まっていたり、部材の接合がゆるんでいたりすると、室内側に水が漏れてくることがあります。

さらに、窓ガラス周辺だけでなく、サッシ上部や側面の壁内部から水が回り込み、サッシ下部の木枠や内壁にシミとして現れるケースもあります。見える部分に異常がないときでも、「サッシまわりに水の跡がある=周辺構造の中で水が回っている」と考えるべきです。

同様に、換気口や通気口まわりも雨水が浸入しやすいポイントです。これらの開口部は構造的に外壁に穴を開けて設置されており、周囲はシーリングで防水されています。しかし、このシーリングが劣化したり、取り付け時の施工が甘かったりすると、風雨で水が吹き込みやすくなります。

特に強風時や横殴りの雨のときに症状が現れやすく、「普段の雨では問題ないのに、台風の後だけ水が出てくる」というケースでは、サッシや換気口の防水不良を疑うべきです。

このような場所の劣化は外からは非常に分かりづらく、室内の壁紙の剥がれやカビの発生など、間接的なサインでようやく気づくこともあります。定期的にサッシ周辺を触ってみて湿っていないか確認したり、外壁のつなぎ目をチェックすることが、早期発見につながります。

5. 内部結露との誤認ケースも

「天井にシミが…」「壁紙が浮いてきた…」といった症状を見て、「これは雨漏りだ!」と思い込んでしまうことがあります。しかし、実際には内部結露が原因だったというケースも多く存在します。雨漏りと結露は一見似たような現象を引き起こしますが、原因も対策もまったく異なります

内部結露は、特に冬場に多く発生します。室内で暖房を使い、屋外との温度差が大きくなると、壁内や天井裏にこもった湿気が冷やされ、水滴となって現れるのが結露です。この水分が建材に染み込み、あたかも雨漏りのようなシミやカビを生じさせるため、誤認されがちです。

とくに断熱が不十分な古い住宅や、気密性が高すぎる新築住宅では、通気が悪くなり、結露のリスクが高まります。結露によって濡れた断熱材がカビの温床となったり、木材が腐食してしまったりすることもあるため、放置すると大きなダメージになります。

見分けるポイントとしては、以下のような点が参考になります:

  • 雨の日以外でも濡れている
  • 朝方だけ湿っている
  • 風通しの悪い場所(押し入れ・北側の壁など)に症状が集中
  • 雨が降っていないのにカビ臭がする

これらの特徴が当てはまる場合は、雨漏りではなく結露の可能性が高いです。この場合、防水工事では解決できず、断熱改修や換気の改善などが求められます。

逆に、雨の日だけ症状が出る、強風のときにだけ濡れるといった場合は雨漏りの可能性が高いため、発生する時間帯や天候を記録することが重要です。

結露と雨漏りを見誤ると、無駄な補修工事をしてしまったり、結露対策が遅れて建物の劣化を招いたりする恐れがあります。プロの調査では、赤外線カメラや湿度計、散水検査を組み合わせて、どちらかを明確に判断する方法がとられます。

「雨漏りかも」と思ったら、まずは冷静に状況を記録し、信頼できる業者に調査を依頼するのが、最短で正しい対処につながるのです。

雨漏り原因の特定が難しいケースとその理由

1. 築年数の経過による複合的な劣化

築年数が10年、15年、20年と経過するにつれて、建物のあらゆる部分で劣化が進行し、複数の部位が同時に傷んでくることがあります。これが「原因が特定できない雨漏り」を引き起こす大きな理由のひとつです。

たとえば、屋根の防水層が劣化して少しずつ水が入り始めていたところに、外壁のシーリング材も劣化していて、同時に外壁からも水が回り込んでいたとします。こうした場合、水の通り道が複数存在し、症状が場所やタイミングによって変化するため、非常に分かりづらいのです。

さらに、劣化は一か所で済まないことがほとんどです。以下のような複合パターンがよく見られます:

  • 屋根材のヒビ+雨樋の詰まり+天井裏の断熱材のずれ
  • ベランダの防水層の劣化+排水口の詰まり+外壁の微細クラック
  • サッシのコーキングの劣化+内壁のカビ=結露と雨漏りの複合

このように、築年数が経過するほど「一箇所だけ直しても再発する」という事態が起こりやすくなります。中途半端な修理を繰り返すことで、結局は無駄な出費がかさみ、最終的に大規模なリフォームが必要になることも…。

また、築年数が古くなると、過去に応急処置された箇所が劣化して再び雨漏りするケースも多く見られます。見た目には修理されているように見えても、内部は傷んだままという場合もあるため、原因調査は建物全体を俯瞰的に行う必要があります。

プロの業者は、「単独原因」ではなく「複数のリスク要素」を洗い出し、全体の構造や劣化具合を見ながら修理方法を提案してくれます。築10年以上経っていて雨漏りが起こった場合は、複数の原因が絡んでいる可能性を前提に調査を進めることが大切です。

2. DIYによる修理の失敗

「業者に頼むのは高いから…」と、雨漏りをDIYで修理しようとする方も少なくありません。しかし、DIYは一時しのぎにはなっても、根本解決には至らないどころか、かえって被害を広げてしまうケースもあるため注意が必要です。

ホームセンターなどで売っている防水テープやコーキング材を使って、見える部分だけを塞いでしまうと、一時的に症状が治まったように見えます。ですが、本当の雨水の侵入経路を見極めずに処置すると、水が内部に回り込み、知らない間に構造体が腐食していくリスクが高まります。

特に怖いのは、「防いだつもり」が排水の流れを変えてしまい、水が他の場所に流れ込むこと。こうなると、数日後や数週間後に、全く別の場所で雨漏りが発生し、「なぜそこから?」と混乱を招く原因になります。

さらに、屋根に登っての作業は落下事故の危険性も高く、素人では非常に危険です。雨の日やその直後は特に滑りやすく、実際にDIY作業中の転落事故も報告されています。

DIYで失敗した例には以下のようなものがあります:

  • 外壁のヒビをコーキングで埋めたが、内側の防水層が切れていた
  • 屋根の板金にシーリングしたら、水の逃げ道がなくなり逆流した
  • ベランダの排水口に目詰まりを起こす物を詰めてしまった

このように、原因の特定や適切な施工ができなければ、かえって悪化させてしまう可能性が高いのがDIYのリスクです。小規模な応急処置であっても、一度プロの判断を仰いだうえで対応することが賢明です。

3. 調査の際の見逃しや業者の経験不足

雨漏り調査において重要なのは「正しい原因特定」です。しかし、業者によっては経験が不足していたり、調査が甘かったりして、見逃しが起こることがあります。

特に安価な点検や無料点検の場合、表面的なチェックしか行われず、「原因がわかりませんでした」「おそらくこのあたりです」といった曖昧な報告になることも。そういった調査で修理しても、根本原因を見つけていなければ再発は避けられません。

見逃されがちなポイントは以下のようなものです:

  • 屋根裏の隅々や断熱材の裏側
  • バルコニー下部や壁の中の水の通り道
  • 毛細管現象による逆流経路
  • 結露との誤認による誤診断

また、「雨漏り=屋根」と決めつけてしまい、外壁やサッシ、設備まわりのチェックをしない業者もいます。広い視野と仮説思考ができるかどうかが、雨漏り調査の質を左右します。

信頼できる業者は、散水試験・赤外線カメラ・水分計などを使って複合的に調査を行い、「なぜそこが原因なのか」という説明をきちんとしてくれます。価格の安さだけで業者を選ばず、実績や診断力を重視して選ぶことが重要です。

自分でできる雨漏りチェックリスト

1. 雨の降った後に確認すべき場所

雨漏りの兆候は、雨が降った「直後」が最も発見しやすいタイミングです。以下の場所は、必ずチェックしておきましょう:

  • 天井や壁紙にシミが出ていないか
  • サッシの下に水が溜まっていないか
  • 押し入れやクローゼット内部の湿気やカビ臭
  • 天井裏の木材に湿りや腐食がないか(可能なら確認)
  • ベランダの排水がスムーズにされているか

特にシミやカビの「位置」を記録しておくと、後で原因の手がかりになります。

2. 見落としがちなチェックポイント

目立つ場所だけでなく、以下のような場所も要チェックです:

  • 壁と天井の境目
  • エアコンや換気扇のダクト周辺
  • 階段や柱の根元
  • 押し入れ・収納の奥側
  • 配電盤まわり(漏電のリスクも)

水は“重力と経路”に従って意外なルートをたどるため、症状がないと思っていた場所から出てくることがあります。

3. 写真や動画で記録を取る方法

雨漏りの調査や保険申請には「証拠」が重要です。以下の点を押さえて記録を取りましょう:

  • シミや水の跡の“全体写真”と“アップ写真”を両方撮る
  • 時系列で変化を追えるように日時も記録
  • 動画で水がポタポタ落ちる様子を撮っておくと非常に有効

これらの資料は業者への説明時や、保険対応の際にも役立ちます。

原因がわからないときにやってはいけないこと

1. やみくもなDIY修理

前述のとおり、原因が特定できていない状態でのDIYは、状況を悪化させるリスクが非常に高いです。簡単そうに見えても、専門的な知識や判断力がなければ逆効果になりかねません。

2. 放置や様子見による悪化

「雨が止んだら収まったから大丈夫」と思って放置すると、内部構造の腐食やカビの発生が進み、数倍の修理費用がかかることも。少しでも異変を感じたら、早めに調査を依頼しましょう。

3. 業者を価格だけで選ぶ危険性

激安の業者は、簡易な調査や応急処置だけで済ませてしまうこともあります。大切なのは、「原因を正確に突き止めてくれるか」「説明責任を果たしてくれるか」です。安さではなく、信頼と実績を基準に選びましょう。

雨漏り診断はプロに任せるべき理由

1. 専門機器による非破壊検査

プロは赤外線カメラ、散水試験、水分計などを用いて、建物を壊さずに原因を特定する技術を持っています。これにより、二次被害を防ぎつつ的確な判断が可能になります。

2. 診断スキルと豊富な現場経験

雨漏りは原因が複雑で、症例も多種多様です。現場経験が豊富なプロでなければ、見逃してしまう箇所や判断ミスも起こりやすいです。プロならではの「直感とデータの融合」がトラブル解決への近道です。

3. 修理箇所の根拠を明確にできる

優良な業者は、「どこが原因で、なぜそこを修理するのか」を写真や図解付きで説明してくれます。この**“根拠ある修理提案”ができるかどうか**が、信頼できる業者か否かの大きな分かれ道です。

まずはご相談ください!お家のご相談、お見積りは無料でプロが診断いたします!

良い雨漏り修理業者の選び方

1. 原因説明と写真付きの報告があるか

信頼できる業者は、調査後に「ここが原因です」と写真付きで丁寧に報告してくれます。修理を進める前に、どこをどう直すのか明確に説明があるかを確認しましょう。逆に、「とりあえずここを直してみましょう」といった曖昧な説明しかない業者には注意が必要です。

2. 点検から見積もりまで一貫対応か

調査と修理を別の会社が行う場合、情報伝達ミスが起こりやすくなります。理想は、点検から修理、アフターケアまで一貫して対応してくれる業者です。社内に診断士・職人がそろっている業者は、判断も施工も的確です。

3. アフターサポートの有無を確認

雨漏り修理は、「直したら終わり」ではなく、「再発しないかの確認」も大切です。数年の保証期間や定期点検の有無、再発時の対応について契約前にしっかり確認しましょう。

火災保険の適用可能性もチェックしよう

1. 保険適用が認められる雨漏りとは?

意外と知られていませんが、台風や突風、雪害など自然災害が原因の雨漏りは、火災保険の適用対象になる場合があります。風災・雪災と認められれば、修理費用が保険でまかなえる可能性もあります。

2. 保険申請のための手順と注意点

保険適用を受けるには、被害の証拠(写真・動画)と調査報告書が必要になります。自分で準備するのは難しいため、申請に慣れた業者と連携して進めるのが得策です。被害から3年以内という申請期限にも注意しましょう。

3. 保険対応に強い業者の特徴

最近では、「火災保険対応可」と謳う業者も増えていますが、中には不正請求を助長する業者も存在します。大切なのは、正しく保険の仕組みを理解し、適切なサポートをしてくれる業者を選ぶこと。口コミや施工事例、実績などをよく確認しましょう。

原因不明の雨漏りは“プロと連携”が最短解決

雨漏りの原因がわからないという状況は、想像以上にストレスで、建物へのダメージも見えないところで進行しています。「天井にシミができた」「なんとなく湿気が多い」「雨のたびに不安になる」──こうした小さな異変こそ、雨漏りのサインです。

原因がわからないまま放置してしまうと、構造材の腐食やカビ、シロアリの発生など二次被害へとつながる恐れもあります。最も大切なのは、「見た目では判断できない」「複数の要因が絡んでいる」という前提で行動することです。

自分でできるチェックや応急対応も重要ですが、**最終的には専門業者の診断と根本的な修理が欠かせません。**しっかりとした調査を行い、写真や報告書で原因を可視化し、納得できる施工をしてくれる業者に依頼することが、再発防止のカギです。

また、火災保険の活用や、保証内容を含めた業者選びの視点を持つことで、経済的にも安心して修理が進められます。

見えないからこそ怖い“雨漏り”。わからないからこそ、正しい知識と専門の力を借りて、しっかりと解決していきましょう。

まずはご相談ください!お家のご相談、お見積りは無料でプロが診断いたします!

Q&A(よくある質問)

Q1. 雨漏りの原因が見つからないときは、どうすればいいですか?

A. まずは雨漏りが発生した日時・場所・天候を記録し、プロの業者に調査を依頼しましょう。散水検査や赤外線カメラなど専門的な方法で、見えない部分の原因も突き止められます。

Q2. 雨漏りはどこに相談すればいいですか?

A. 雨漏り診断士が在籍する専門業者や、リフォーム会社がおすすめです。特に、「調査と施工を一貫して行ってくれる業者」がトラブル解決には有効です。

Q3. 雨漏りに火災保険は本当に使えますか?

A. はい。自然災害(台風・暴風・積雪など)が原因と認定されれば、火災保険が適用されるケースがあります。まずは被害状況を証明できる資料をそろえ、保険に強い業者と相談しましょう。

まとめ

「まさか、こんな場所から水が漏れるなんて…」
私が体験した雨漏りも、最初は全く原因がわからず、毎日不安な日々が続きました。

でも、プロの診断でサッシの上部から水が回っていたことが判明し、写真付きで丁寧に説明してもらえた時の安心感は忘れられません。

同じように悩んでいる方へ伝えたいのは、「わからないまま放置しないこと」。専門の目で見てもらえば、必ず突破口は見つかります。

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